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“Self-Love Series” Part 2 : Sofia |  

“Self-Love Series” Part 2 : Sofia

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ソフィアが「セルフラブ」に出会ったきっかけ Chiyono:Hi Sofia! まずは今のお仕事について教えてください。 Sofia:Hey Chiyono! 私は、「自己肯定感講師」や「セルフラブ講師」という肩書きでお仕事をしています。具体的には、自己肯定感の低さなどによるメンタルウェルネスの不調などに悩む方へ、セルフラブや自己肯定感を高めるためのガイドをしています。 Chiyono:日本ではまだあまり馴染みのない仕事だと思いますが、その仕事を始めたきっかけは? Sofia:私は10代の頃から国連で働くことに憧れていました。そしてパリで大学院を卒業後、フランスの国際機関に就職したんです。国連よりもさらに入ることが難しいと言われている機関に入れたことで、自分は人生に勝った、なんて有頂天になっていました。それなのに、なぜかだんだん心を病んでいってしまって。「夢だった場所で働いて、憧れていた街に住んでいるのにどうしてこんなに不幸なんだろう。なんでこんな気持ちになってしまうんだろう」と悩みました。しまいには自殺願望を抱くまでになり、結果的にその仕事を辞めたことが自分自身と時間をかけて向き合うきっかけになりました。いくつかのヒーリングプロセスを実践しながら自分が癒されていくのを少しずつ実感して、SNSで自分の習ってきたことや役に立った考え方をシェアしていくなかで、「とても役に立ちました」とか、「わたしもそう感じていました」といった声をかけていただく機会が増えていって、「やっと人生でやりたいことを見つけた」という気持ちになれたんです。そしてこれを仕事として全うしたいと思い、心理学やコーチングの勉強を本格的に始めて今に至るという感じです。 Chiyono:夢が叶ったと思った時に気持ちが落ち込んでしまったのは、何が原因だったと思いますか? Sofia:目指していたものが自分に向いているかとか、自分が本当にやりたいことかよりも、親のためや周りに認められたいという気持ちが大きかったんだと思います。私自身の自己肯定感がとても低かったので、親に「よくやった」と言われたり、周りの人にも「すごいね」と思われたい気持ちがすごく強くて。本当に心の底からやりたかったことなのかというと、きっとそうじゃなかったのだと思います。 Chiyono:親のためにとか、周りから尊敬される人になりたいと自分で自分に負担をかけている人ってきっと多いですよね。自分が本当にやりたいことが何なのか、自分自身に聞けていなくて、分からなくなってしまう。ソフィアは、日本人のお父さんとコスタリカ人のお母さんの間に生まれて、私もそうだけどハーフであることで影響を感じることはありましたか? Sofia:はい。自己肯定感が低かった要因の一つは、日本に住んでいた幼少期に外国人扱いをされたり、いじめられた記憶が強く残っていることだと思います。日本生まれで当時は日本にしか住んだことがないし、自分では日本人だと思っているのに周りからはそう認めてもらえない。何をやっても変に目立ってしまうのがプレッシャーだったんです。もっと日本人らしくしなくちゃとか、みんなに認められるためにはこうしなくちゃいけないと、ありのままの自分を否定してしまってたんですね。 Chiyono:それはすごく残念だし、勿体無いですね。悪意はなくても周りのそういった理解のなさから深く傷ついたり、大人になってもその感情を引きずってしまったりもする。もしかしたら、幼少期とか一番感受性の強い時期に本当の自分を否定されてしまうと、自分が本当にやりたいことや好きなことを見失ってしまう、ということがあるのかもしれませんね。 Sofia:もしかしたら、違う文化の人たちが日本に来たときに、「あなたは外国人ですけど、日本人のように振る舞ってください」という風潮が根底にあるのかもしれません。「あなたはビジターでしょ?」みたいな。でもこれからもっと多様なダイバーシティを受け入れるには、「あなたはあなたでいいんだよ」と認めてあげることが大切だと思うんです。 Chiyono:そうですね。例えばどういう服を着るか、どういう言葉を選んで話すかといった文化や嗜好は人間が自由意志を持つ上で大切な自己表現。それらの個性を一方的にルールで押し付けるのは違いますよね。 Sofia:それは日本人同士であっても同じだ思います。みんな一人ひとり個性が違うのに、「みんなと同じようにしなきゃ」という暗黙のルールはどこにでもあるから。 “ 「あなたはあなたでいいんだよ」と認めてあげることが大切 ” ソフィアの考える「セルフラブ」とは? Chiyono:確かに、逆に外国人だから・ハーフだからというような言い訳もできない「日本人だからこうあるべき」という複雑なアイデンティティを抱えている方も多いかもしれないですね。もちろん国籍だけでなく、女だから、母だから、xxだから……みたいな。では、ソフィアが思うセルフラブとは何でしょうか? Sofia:一つは、ありのままの自分を愛して認めることだと思っています。それはとても難しいことかもしれないけれど、そうなれるように努力するとか、そうなれるように考え方を少しずつ変えているとか。それ自体がセルフラブだと思います。二つ目は自分を赦すこと。過去に誰かを傷つけてしまった過ちや失敗をなかなか赦せなくて、罪悪感を抱えている人も多いんです。罪悪感を持っていると自分のことをなかなか赦せない。赦せないとなかなか愛せないんですよね。でも、そもそも完璧な人間なんていないので。ミステイクは誰でも起こす。そのこと認めて自分を赦してあげることが必要です。 Chiyono:ありのままを受け入れてそれを愛する、過去の罪悪感を手放して自分を赦す。なるほど、そうなんですね。他にもありますか? Sofia:あとは、自分の身体と心の両方をバランスよくケアすること。運動や食べるもの、着るものも含めて心も身体も心地よいと思えるものを見つけて、続けていくことだと思います。 Chiyono:心地良さって、みんなそれぞれ大事なポイントは違いますよね。例えば、私だったら肌の状態が良い時や、好きなランジェリーをつけていたらテンションが上がるので、そこの優先順位が高いです。でもソフィアや他の人にとっては全然違うかもしれない。それこそ自分自身に対して、何を欲しているか、何が足りていないかをしっかり聞き取るエネルギーと時間をかける。そして、今足りていない要素をしっかり補ってあげることが大切なんですね。 Sofia:そうなんです。ただ、実際はみんな日々のスケジュールをこなすのに精一杯で、心の声を聞くことをつい後回しにしがち。本当に寝る間も惜しいほど時間がない人もいますよね。だから、まずは自分のために時間を作ってあげることが重要だと思います。 Chiyono:どんな人にも1日は24時間しかないので、タイムマネジメントはすごく重要なライフスキルですよね。その中で毎日・毎週・毎月など、無理のないペースで自分の声を聞き、ケアする時間をきちんと取ることが最初のステップかもしれませんね。 Sofia:私のクライアントの多くは、日頃からオーバーコミットしてしまう人が多いです。例えば、誰かに何かをお願いされたら断れない。そういう人はまず、なぜNOと言えないのかということに向き合う必要があります。そこには相手を傷つけることが怖いのか、行かないと何かを得られないんじゃないかという恐怖があるのかなど。次に誘われたらなんと言って断ればいいのかを事前に考えておくことで自分の時間を確保しやすくなると思います。 Chiyono:確かに断ることで自分が損した気分になるのではないか、もう誘ってもらえなくなるのか、という恐怖から、自分の時間を削ってまで無理してしまうとバランスが崩れますね。 Sofia:だからこそ、自分にとって自分の時間は大切だ、ということを肝に銘じないといけません。自分の時間がないとイライラして好きな人たちにも当たってしまうし、仕事のパフォーマンスを発揮できなくなってしまう。優先順位を高くしてこの時間を確保しないとベストな自分でいられないということをしっかりと把握することが大切です。 “ セルフラブとはありのままの自分を愛して認め、赦すこと ” 自己批判や自己否定に立ち向かうためのプロセス Chiyono:そういった自己否定や自己批判を持つ方と接するとき、どのように向き合うと良いでしょうか? Sofia:まず最初にお伝えしたいのは、自分のコンプレックスやネガティブ思考に気がついている方はそれ自体が大きな一歩ですごいということ。ほとんどの方がそういったコンプレックスを抱えていながら、気づいていなかったり、認めたくないと思っているんです。次のステップとして、「なんで自信がないんだろう?いつからコンプレックスを抱いているんだろう?」と自分の気持ちや記憶と向き合うこと。例えば「男っぽい」とか、「女の子らしくしなよ」という言葉にコンプレックスを感じているのであれば、いつ、何が起きて、誰に何を言われたのかを思い出してみる。もしかしたら中学生の時に好きだった人から男っぽいって言われたとか、女の子っぽい服を着たら、女友達にぶりっ子っていじられたというような出来事が恐怖や劣等感として植え付けられてしまっているのかもしれない。 大人になってから振り返ると、ただの中学生の意見であって、必ずしも事実ではないんです。「13歳の子供に言われたことをなぜずっと信じていたんだろう」って後から気がつくと思います。このプロセスはインナーチャイルドヒーリングと呼ばれるもので、人によっては、最初は辛くて、思い出したくないから泣いたりすることもありますが、くぐり抜けた先には光があるのでぜひ挑戦してみて欲しいですね。 Chiyono:そこに辿り着くことで気持ちも解放されそうですね。Chiyono Anne のお客さまのなかにも、総レースブラやTバックなどセンシュアルなデザインに惹かれるけど、わたしはダメとか、出産して胸の形が変わったからこういうブラジャーは無理と決めつけてしまう方もいらっしゃいます。 Sofia:そういった自分の中にある制限的な思考を自分の中で真実だと思い込んでしまうことを、心理学では制限的信念といいます。誰しも生まれつきそういう思考を持っている訳ではないので、生きてきた過程の中で自分が作り上げてしまったものなのです。自分では着てみたいと思うのに、その気持ちを自分に許可してあげていないのであれば、それはどうしてだろうと振り返ってみるのは重要なプロセスだと思います。 “ コンプレックスの原因と向き合った先に光がある ” Chiyono:そのなかには貞操観念とか、個人的な経験以外で作りあげられた慣習的な制限や思い込みもあるかもしれないですね。 Sofia:突然いつもと違うセクシーなランジェリーを身につけたら、パートナーに愛されないかもしれないとか、受け入れてもらえないかもしれないという不安から挑戦できない人は多そう。でも、本当にあなたのことを愛していれば、何を着ていようと愛してくれるはずだから、そんなことないって気がついて欲しいですよね。そういう方に対して、千代乃はどのように提案していますか? Chiyono:センシュアルなデザインと言っても、見た目がそうだというだけじゃなくて、肌触りとか着けた時の気持ちの変化というのもデザインする上で考えています。だから、デザインはオーソドックスだけど、上質なシルク素材が肌にのった時にセンシュアリティを感じられるようなものにするとか、ネグリジェだったら歩いた時にフワッと身体中にシルクの繊維を感じて、触感を通してフェミニンな気分になれるものとか。アウターでは着られないけど好きな色を身に纏った気分とか。肌の感触と、自分で鏡を見た時にどういうふうに見えたいかという部分を詳しくヒアリングして無理のない範囲でデザインに落とし込むようにしています。 Sofia:Chiyono Anne で自分のためにランジェリーを作ることは、一種のヒーリングプロセスに近いのかもしれないですね。ブランドのフィロソフィーにはどんな身体も美しくて、どんな身体も綺麗なランジェリーをつける価値がある、身体の形なんて関係ないというメッセージがあると思うんですけど、それは千代乃自身がこれまで何千人もの女性の身体を見てきたから言えることで、本当に説得力がありますよね。 Chiyono:確かに、ブランドとしてもパートナーに見せるためというよりも、自分自身のためにということは常に発信してきていて、実際に自分へのご褒美やモチベーションアップのために作りに来てくださる方が多いです。そういう方にとっては、リアルな自分を他人(私)に見せて、オープンな環境(アトリエ)で自分はここが好きで、ここは好きじゃないと素直に伝えることで、自分がコンプレックスに感じていたことが、実は恥ずかしいことではないことに気がつくかもしれない。そこから出来上がったランジェリーを見て、作る前に想像していた着たときの感情やイメージを思い出して、なりたい自分に少しでも近づくことで一つのセルフラブになることができると信じています。 Sofia’s Hint: セルフラブを始めるための…

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千代乃のひとり言 -1- 「ボーダーレス」 |  

千代乃のひとり言 -1- 「ボーダーレス」

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衣類には外に向けて、そして内なる自分に対して、いろいろな意味や役割があります。そして、その衣類には特有の「ボーダー(境界)」があるとも言えます。例えば制服は、着ている人の役割、職業を外の世界に向けて提示しています。制服はその役割を持つ人にしか着られないものですので、そこにボーダー(境界)が存在すると言えます。 社会の中で生きる女性として、私たちはその立場に応じて、こうであるべき、こうであることが望ましい、と思われている概念に沿った形で(その程度には個人差がありますが)身なりを整えています。年齢や仕事、時には既婚かどうかなどもその基準になります。それぞれの立場によって、大体このくらいの範囲内が「あるべき姿」だという社会からの要求を、はっきりした形でなくても私たちは受けているのです。 私自身、こうであるべき自分にふさわしく「ちゃんと」見えるよう、無意識に自分の姿をそれらの要求に合わせていると気づくことがあります。私はデザイナーだから、デザイナーらしくファッショナブルにしなくちゃ、また私はCEOでもあるので、プロフェッショナルらしくしなくちゃ、30代前半の女性として子供っぽくなく、かつ老け過ぎないように……などなど。 同時に、もちろんファッションというのはこういったボーダーをあえて超えて、外見への社会的基準の抑圧を逃れた自己表現や個性を表す手段になり得るものです。自分のスタイルや姿をクリエイティブに作って表現していくことを楽しむ女性たちもたくさんいます。 2018 Christmas Gift Card ¥50,000 ¥55,000 (税込) 2018 Christmas Gift Card ¥50,000 ¥55,000 (税込) 2018 Christmas Gift Card ¥50,000 ¥55,000 (税込) 2018 Christmas Gift Card ¥50,000 ¥55,000 (税込) 一方、私が特に興味を持っているのは、身に着けるものを通して自分自身の内面にどんなサインを送れるか、ということです。 時には、外向きのサインと内向きのサインが重なることもあります。例えばフォーマルスーツを着ている時には、伝統的な意味で「プロフェッショナル」というサインを出しています。自然と肩を張らせて、背中はスッキリ伸びて。スーツを着ることでこのように姿勢が変わると同時に、心理的にも変わります。気持ちも緊張感をもち、ビジネス体制に入ります。同様に、可憐なシルクのネグリジェを身につけたときには、繊細なシルクやレースが肌に触れることによって、身体中の触感が刺激され、女性らしい気持ちや感受性が高まりやすくなります。   2018 Christmas Gift Card ¥50,000 ¥55,000 (税込) その中で私が最近興味を持っている衣類は、パジャマです。 もともとパジャマは寝る時のもの。あとはせいぜいルームウェアとして考えられてきました。しかし、パジャマからインスパイアされた最新ファッションのトレンドは、パジャマの境界を一気に広げています。どこからどこまでをパジャマと呼ぶかについては解釈が分かれるところですが、いずれにも共通するパジャマとしての条件は「着心地の良さ」ではないかと思います。生地であったり、カットの仕方、フィット感、色味などいろいろありますが、全てパジャマというのは着心地の良いもの。そしてリラックスできるものなのです。では、そんな心地よさを一日中楽しめるようにできないでしょうか。   シンプルだけどエレガントで洗練されたデザインは、年齢も社会的な立場も、そして性別もTPOの決まり事も越えることが出来ます。ならば、シンプルで質の良いパジャマのシャツは、他の衣類との組み合わせやコーディネート次第でどんな場面でも着ることができるはず。20代から80代+まで全ての女性が着られる服。全ての男性も年齢を問わず同じようにナチュラルに着こなすことができ、着心地を楽しめる服。これこそ最もボーダーレスな衣類と呼べるのではないかと私は思います。   私たちの作った「シルクパジャマセット」を通して、毎日の生活の中でリラックスした質の高い心地よさを感じていただけますように。 どうぞご感想、ご意見をお聞かせ下さい。   最後までお読みいただきありがとうございます。   Chiyono Anne xx

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Thoughts from Chiyono -1- “Borderless” |  

Thoughts from Chiyono -1- “Borderless”

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We assign many references and meanings to our clothing, both pointing outwards to the world and inwards to ourselves. These can also be considered as “borders” assigned to the pieces of clothing. For example, by wearing a uniform, we are presenting our profession to the world. The uniform is only accessible to people in that…

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“Self-Love Series” Part 1 : Kaori |  

“Self-Love Series” Part 1 : Kaori

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香織さんが考える「パーソナルトレーニング」とは Chiyono:早速ですが、香織さんの自己紹介をお願いします。 Kaori:大学卒業後にジムのパーソナルトレーナーの仕事を始め、2010年からは代表の竹下と一緒に「DEPORTARE CLUB」というジムを立ち上げてチーフトレーナーとして働いています。トレーナーになってから丸19年が経って、ちょうど20年目に突入したタイミングです。 Chiyono:香織さんのトレーニングは、鍛えるということは大前提にあるけれど、その日の体調や気分、睡眠量や食事までヒアリングをして、現状に合わせてパーソナライズされたメニューを組んでくださるんですよね。全員に同じことをさせるのではなく、一人ひとりのその時のコンディションに合わせて順番や強度を調整している。「身体作り」というのはただ鍛えるということだけではなく、その人の身体と心を全部含む広い意味なんだなって香織さんと出会ってから感じるようになりました。 Kaori:トレーナーになりたての頃は、既存のメソッドに従いとにかく食事制限をして、このトレーニングをしてくださいってマニュアルを預けるような感覚が強かったのですが、そういった既製品ってどこか自分の中に不具合が生じたり、ここはマッチするけどこっちはマッチしないということがあるんですよね。これまでの経験から、今ではお客様の身体の状態はもちろん、心の状態にも寄り添ってメニュー作りを一緒に行うようにしています。でも、これって千代乃さんが作るランジェリーとも共通していますよね。 2人が考える「セルフラブ」について Chiyono:お互いにパーソナルな職業だからこそ通じる部分が多くあるような気がします。ちなみに香織さんは今回のテーマである「セルフラブ」についてどのように考えていらっしゃいますか? Kaori:身体作りの部分でいうとやっぱり自分を信じることかな。とくに日本人って謙虚であることが美学とされている文化もあり、自己否定することで自分の存在を確認するような感覚を持つ人が多いと思うんです。本来、コンプレックスに対して何か取り組んでいるとか、ここまでやっているという行動が自信につながると思うんですけど、それができていないと落ち込んでどんどん周りの人が気になっちゃう。あの人はたくさん食べているのに全然痩せているとか、私はこんなに我慢しているのになんで太ってるんだろうとか。急に矢印が外に向きがちなんですよね。多分自分に対して一生懸命な人って、他の人のことを気にしていられないので、それがまさしくセルフラブというものにつながるのかなと思っています。 Chiyono:私もすごい賛成です。自分を信じているかどうか、周りの人と同じかどうかでなく自分のために充分やっているかどうかだけ。自分を本当に愛してケアしてあげることができているなら、その積み重ねで自分自身の価値というのもちょっとずつ認められるし、ちょっとしたことで「私はダメだ!」というような劣等感を感じにくくなるはず。日頃の習慣、運動もそうだし、服装やランジェリー、食事も友達も全部。どういう人と関わっていたいか、どういうものを身体に入れるか、どういうことをするのかの積み重ねでセルフラブは生まれると思っています。 Kaori:うんうん。全部がつながっていますよね。 Chiyono:自分に対してはフェイクができないから、「私は超最高!」って口では言っていても、心の奥でそう思えなければ、本当の自分の気持ちが分からなくなったり、本当の幸せがちょっと遠くなっちゃうのかなって思います。だからこそ、「この運動をすれば」、「これを食べれば」といった決まったルーティンではなく、本当にいろいろな面でケアをすることが重要。身近な人との関係はもちろん、身体に入れるものや住んでいる空間も含めて全部トータルで整えていくことが大事ですよね。 Kaori:特にこのコロナ禍においてそういった健康的な循環がすごく重要になってきているのかなと思います。そこをちゃんとやって本当に自分を認めてあげられるようになっている人もいる一方で、自分と周りを比べる事がやめられず、妬んだりネガティブな書き込みをしてしまうというような人もいる。どんどんその違いが広がっていく気がしますね、これからもっと。 Chiyono:セルフラブっていっぱいお金を稼いだとか、すごい綺麗になったとか、理想の家に住めたというような外から測れる成功じゃないというのも大きい。だからこそ、自分のことを完璧とは思っていなくて普通だし、自分は今ここにいて大丈夫なんだ、この自分で大丈夫なんだという気持ちを持っていられることがベースだと思う。これは、実際にお客様と接する中で「このランジェリーを着てみたいけどフィッティングは痩せてからじゃないと行けない」とか、「絶対にこの身体は見せられない」というお客さまの自己否定を感じる場面があって私は考えるようになったのですが、香織さんも同じような経験はありませんか? 自分のコンプレックスとどう向き合う? Kaori:確かに、「痩せてからじゃなきゃ通えない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。ジムって本来は身体とか何かを変えるきっかけであるべきなのに、変わってからじゃないと恥ずかしくて通えないというのは少しずれてしまっていますよね。 Chiyono:そうですね。「今の完璧な身体を見せるために着るランジェリー」じゃなくって、今の自分の身体をより愛せるように、身体に対して感謝する気持ちと大事にしてあげる気持ちを上げていけるようにランジェリーやお洋服を作っているので、もっと今の自分を受け入れて大事にして欲しいなって思いますね。 Kaori:いい時も悪い時もその時の自分は唯一無二。女性はとくに月経があって、体調のサイクルと並行して自分の仕事やライフスタイルなどいろいろな流れがそこに乗っかってくる。そんなゆらぎの日々の中でどうやってありのままの自分の存在を認めていくのかが重要になってきます。そういう点では、Chiyono Anne のランジェリーのような唯一無二のアイテムがお守りのような役目を果たしてくれるんじゃないかなって思いますね。つねに一番身体に近いところにいて、それを見ることができるのはパーソナルな関係の限られた人になる。だからこそ「今日の私はこれでいくんだ」と思えるものを身につけることはすごく素敵なことだなと思います。 Chiyono:ありがとうございます!ちなみに香織さんご自身がコンプレックスに感じていることはありますか? Kaori:私の場合は身長ですね。大学までバスケットボールをやっていたんですけど、170cm以上あるとコートの外ではデカイ人として見られるんですよね。洋服のサイズも全然合わないし、以前はわざと姿勢を悪くして背を低く見せようとしたりしていました。あとは、バスケでお尻が鍛えられてバーンと張っていたのが海外とかでは気にならなかったのですが、日本だと変に目立っている気がして小尻の方が綺麗なのにといった葛藤がありました。 “ いい時も悪い時もその時の自分は唯一無二、 どうやってありのままの自分の存在を認めていくのかが重要   ” Chiyono:すごい!私とまさに真逆です!私はロンドンとニューヨークで育ったのですが、身体の成長が友達よりも遅く、ティーンエージャーになってもずっと幼児体型で、小さくて細くて軽いというのがすごく嫌だった。みんなからキュートって言われるたびに、「私はキュートじゃなくってウーマンです!」って怒っていました。とにかく横にでもいいから大きくなりたくて、毎日ポテトチップスを食べて頑張ったけど、全然効かなかったです(笑)。周りの友達は素敵なランジェリーをつけて、パーティーの時にはブリトニー・スピアーズやデスティニー・チャイルドみたいに女性らしい身体のラインが出るドレスを格好良く着こなしているのに、私が着るともうスッカスカ。そもそもサイズがなかったし、イギリスでランジェリー買いに行くと、16歳なのに12歳用のコットンクロップトップをすすめられたりして悲しかったです。もし日本に住んでいたら普通だったのかもしれないし、今だったらもうちょっと選択肢があると思うけれど、当時の私はとにかく小さい自分に対するコンプレックスの塊でした。 Kaori:今になって考えると、お互いに自分の中で過剰に大きいとか、過剰に小さいと思ってしまうのは本当にないものねだりだったんだなって思いますよね。結局自分は自分。これ以上小さくなることはできないし、千代乃さんのスキニーなスタイルも素敵だなって思うけど、コンプレックスだったお尻も含めてこの身体が自分らしさだし、チャームポイントなのかなって思えるようになってきました。 2人が実践する「ポジティブ思考」へのメソッド Chiyono:いつ頃から考え方に変化が出るようになったのですか? Kaori:ここ2、3年くらいですかね。それまでは他人の評価とか相手が求めていることを察知して合わせようとすることが多かったけど、いろんなことがコロナでストップして、変わらなきゃいけないというタイミングにきた結果、自分の意識というのも変わった気がします。 Chiyono:私の場合は、もっと自分がこうだったらいいのにと考えてしまった時は、自分に意識を戻すために今までこの身体だからやってこれたことをリストアップしています。今の状況に感謝をしつつもまだ未完成だということも同時に言い聞かせて、今年はこれができなかったけど、来年は絶対にやるぞというモチベーションに変えようと意識するようになりました。 Kaori:そのリストアップは素敵ですね。 Chiyono:あとはこの身体のおかげでできたこと、身体の形じゃなくて機能にフォーカスを当てるようにしています。すごい事じゃなくていいんです。この身体のおかげで毎日自由に動けるし、働けるし、美味しいものを食べれるしといった基本的なことを思い出すことで結構助けられているかもしれません。 Kaori:人ってできなかったことに視点が行きがちだけど、今できていることに目を向けることってとても大事。多くの女性はここもダメ、あれもダメ、私はあの人よりも劣っているといったマイナスへのチェックがとても多い気がするので、そのポジティブチェックリストは絶対にやった方がいいですね。それは最終的に自分を認めてあげることにもつながる気がします。 Chiyono:香織さんは実際に身近な方やお客様で悩んでいる方がいたら、どのように接するようにされていますか? Kaori:お客様が入ってこられた瞬間の空気で、今日の気持ちはこんな感じなのかなと察するようにしています。例えばイライラしている時って結構心拍数が上がっているんですよね。そういう時はあえて心拍数を上げるような動きで助長するというよりは、地味な動きで、ゆっくり息を吐かないといけないようなトレーニングをして一旦落ち着かせるようにメニューを組んだり、逆に落ちている人には、先に息を上げるようなトレーニングでエネルギーを燃焼させて、そこで吐き出せるんだったら吐き出してもらっていいというように伝えています。そうやって心と身体のバランスを見てフォローしている感じです。千代乃さんはいかがですか? “ 自分がこうだったらいいのにと考えてしまう時は、 自分に意識を戻すために今までこの身体だからやってこれたことをリストアップする   ” Chiyono:私の場合は、まずフィッティングの仕方を工夫するようにしています。ご予約の前から「身体に自信がない」と書き込みをされる方もいらっしゃるので、そういう場合は鏡を少し遠ざけて、素早く正確に寸法を測るようにしています。そこからすぐにデザインのお話に移って、劣等感や恥ずかしさを忘れてポジティブに夢を広げていただくために、好きな色合いや、それを纏うことでどういう気分になりたいかというようなことについて深く聞いたりします。身体の形やサイズにこだわるのではなく、着た時の自分の気持ちを大切に。例えば、Chiyono Anne の商品はシルクメインなので、お肌がシルクに包まれる心地よさ、自分の身体にちゃんとフィットする感じとか、バストを丁寧に支えてくれること、唯一無二のトータルな着心地の良さといったポジティブな点に目を向けるようにしています。自分の身体に対するコンプレックスやネガティブな考えを手放して、ありのままの自分や、こんなランジェリーが欲しい、という事について話合うことが「楽しい」と思っていただけたら最高。あとはその通りに仕上げられるようにものづくりをとにかく頑張るだけです。 Kaori:相手のイメージに寄り添うことってとても大切ですよね。ジムに通う目的として、体重そのものにフォーカスされる人も多いのですが、私はその目標体重になった時のイメージについて聞くようにしています。目標体重を達成すればそのイメージになれるのか、そのイメージになって何がしたいのかをヒアリングしてからベストなメニューをその都度考えていく感じ。マンツーマンでお客様と向き合っていますが、実際にやるのはお客さまご自身なので。極論、私たちは何もできないんですよ。例えるならカーナビのような存在。目的地を入れてもらえれば下道なのか高速なのかいくつかルートを提案できるけど、高速を選んだ人が途中で上手くいかなくて下道にルート変更する場合もあるし、スムーズに行ける人もいれば逆走したり、エンストを起こしてJAFを待っているような人もいるので。とにかくその日その日のベストを考えて提案していくことが全てだと思っています。あと、毎日100点で過ごすことは難しいので、五日間くらい頑張ったら、二日間は自分の好きなものを食べて、好きに過ごしていいと思っています。自分の身体が喜ぶものをきちんと知るということがすごく大事。サプリメントも色々ありますが、むしろ一度デトックスしてあげると身体がクリーンになる。足し算よりもまずは引き算をしてあげて、いらないものを出してから本当に必要なものを入れるようにしてあげることはサポートのファーストステップとして大切です。 “ 自分の身体が喜ぶものをきちんと知るということが すごく大事   ” Chiyono:頼もしいです。それが自分の身体の声を聞くということですよね。良いとされるものをただ入れまくるんじゃなくって、本当は何が必要なのかというのを考える。でも、それも決めるのにも結構勇気と自信がいるからそれこそまたセルフラブに結びつきますよね。私のお客さまの中で、産後、授乳を経て胸の形が変わったとか、出産後のお腹周りを気にする方が結構いらっしゃるのですが、そういった変化は全然恥ずかしいことでも、「ダメな」見た目や形ではなくって、母親になったのだから前の自分と変わるのは当たり前だと思うんです。その胸のおかげで子供が育つわけで、本当に尊いものだと思うから。もちろん希望があればワイヤーを入れてプッシュアップしたり補正することもできるのですが、ただ修正して「綺麗」にするのではなくて、女性の人生の流れの中で、今の状態が美しいのだから、この胸であることをポジティブに生かして、最後の最後にフィニッシュとして形を修正することを心がけています。自分に戻る時というところでそこからまた新しいセルフラブが始まるきっかけになったり、新しい自分やなりたい自分を見つけるきっかけになって欲しい。気に入った色や生地に出会い、夢を形にするデザインを一緒に考える時から、出来上がったランジェリーを身につける瞬間までずっとワクワクする。年月が経って、必要があればお直しをしながら大切に愛用してゆく。そういった経験が人生にキラッと光るお守りのような存在になって、おばあちゃんになった時も手にとって「あの頃の私はこうだったな」とか思い出せるようなものになると嬉しいですね。 Kaori:そういう意味では自分のライフステージの時々を刻んでいけるこういったビスポークのアイテムはいいですよね。今の自分を刻んで、この時の私はこんな感じだったんだとか身につけることで思い出すことができるので。 Chiyono:私と香織さんはそれぞれ異なるアプローチでお客様と接しているけれど、マンツーマンのライフパートナーのような関係性を築いているという点で通じるものが多いなと感じます。…

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